これまで,古代の動物が肉食であったことを示す化石証拠は非常に少なかったようであるが,今回のこの発見は非常に貴重だ。今までは骨格や歯の構造から,特定の動物が肉食であったとの“想像”がなされてきたわけであるが,胃の中から被食動物の尾が見つかったとなれば,それは正真正銘の「肉食」の痕跡となるのである。
本ブログでは過去に「優しい愛の“神”と古代の“楽園”は存在するか?」という記事で,古代の動物たちが全部草食であったという見解がウソであることを暴露したが,今回の情報はそれをもっとはっきりさせているので,お近くの方はぜひ大阪市立自然史博物館を訪ねてもらいたい。
化石というのは長大な年月が経たなければ生成されない。その動物の骨の成分が,土壌中の石の成分に全部置き換わるほどの,何万年,何十万年という年月を要するのである。今回展示されているコンカベナトールの化石も白亜紀前期の地層から見つかっており,当然人間の有史以前のものである。
やはり,動物界は古代から一貫して弱肉強食であり,地球は何度も災害に見舞われ,動物たちは病気やさまざまなアクシデントに見舞われてきたことが読み取れる。天寿を全うせずに“神に見放された”弱小の動物たち。まだ胃の中に食べ物が残った状態なのに消化する余裕もないまま土に埋まるなどして死んでいった恐竜がいたのである。
「将来,あなたは地上の楽園で永遠に生きられます」,「神さまは大昔にあった地上の楽園を取り戻されるのです」という甘言はこのように,歴史的事実を全く直視していない妄想なのである。
そのような解釈をするよりも,本ブログで再三指摘しているように,超古代にじっさいに何が起こっていたのか,そして超古代文明がどのような痕跡を残し,我々にどんな科学的メッセージを残そうとしていたのか検証するほうが有益なのである。
関連記事:日本初公開! 6mの恐竜が長居に出現
関連記事:日本初公開! 6mの恐竜が長居に出現
<以下広告>