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2013年6月30日日曜日

優しい愛の“神”と古代の“楽園”は存在するか?

聖書の解釈のひとつに,アダムとエバが神に反逆する以前の地球は,神のやさしい愛に包まれた,騒乱のない文字通りの楽園だった,というものがある。

しかしこれは事実ではない。

上の写真は,1200万年前の動物たちの化石である。アメリカで発見された,「化石のベッド」と呼ばれるもので,ラクダやサイ,カメなど多数の動物たちが,火山灰を多量に吸って死滅したことが判明している。

誤解しないように付け加えると,これらの死骸はいわゆる“大洪水”の証拠ではない。わずか数千年前の地層ではなく,はるかかなた昔の火山灰層からの発見だ。(スミソニアン博物館リンク:アシュフォールの化石のベッド

化石の中には生まれたばかりのサイの赤ちゃんも含まれている。

これらの動物たちは災害に苦しみもがき,寿命をすらまっとうできないで死んでいったのである。
 
理想郷のような楽園があって,動物たちがみな草をはんで平和に寿命を全うしていた時代など,空想に過ぎない。災害の影響は有史以前からあり,生まれたてであろうが老いていようが,動物たちは生存競争を生き抜いてきたのだ。証拠はそう物語っている。
 
優しい愛情という感情を持っているのは人間だけである。
 
聖書のエデンの園は,人類がいつの日か,強力な科学技術を身にまとい,自分たちだけでなく動物たちをも守れるやさしい地球を実現してほしいという,超古代の科学者たちの単なる願望だったのかもしれない。
 
 

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